本と編集の総合企業

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【読書会】Monthly Book Club〈Okay.〉@ SPBS TORANOMON

【読書会】Monthly Book Club〈Okay.〉@ SPBS TORANOMON

 
SPBS TORANOMONでは3月23日(土)、読書会〈Okay.〉を開催します。
今回は、『さびしさについて』(植本一子 滝口悠生 著/筑摩書房/2024年)を取り上げます。
 
本書では、写真家の植本一子さんと小説家の滝口悠生さんによる10往復の手紙のやりとりがまとめられています。
 
ご近所同士のお二人による手紙のやりとりは、植本さんの「往復書簡をやりませんか?」という一声から始まりました。子どもや家族について、文章を書くときの姿勢について、「かなしみ」や「さびしさ」などの感情への向き合い方など、一通ごとに変わる手紙の話題は、お互いの生活に優しい浸透の仕方で、影響を及ぼし合います。何気ない日常が、手紙というゆるやかなつながりを通してより一層豊かなものとして立ち上がる様子が印象的な一冊です。
 
また、二人は手紙を綴りながら、たくさんの出来事を思い出し振り返っています。何かを思い出す、という行為には、ある一日の厚みや長さをより大きなものにする力があるということが、二人の手紙から伝わってきます。
 

毎日は少なからず似たことの繰り返しという側面もあって、そのなかでよくも悪くも凝り固まり、強ばっていく部分もある。思いがけない出来事に想像力が向かなくなるような。生活というのはそういうものでもあると思うけれど、思いがけない出来事こそが人生を、生活を繋いでいくのではないかとも思います。(『さびしさについて』 p.124より)

 
「手紙」という形だからこそ伝えられることが、ご近所同士の二人の関係性やコミュニケーションに、時に小さな変化をもたらします。仕事や家事などの繰り返しの日常の中で、偶然起きる出来事を前向きに受け入れ、楽しむ。「往復書簡をやりませんか?」という提案も、滝口さんにとってそんなきっかけの一つだったのかもしれません。
 
本書は、2022年に自費出版で販売された『往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ』を加筆修正・改題した作品です。『往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ』のみをお持ちの場合でも、読書会にご参加いただけます。
 
読了していなくても、当日までに読み進めることができた範囲内で読書会は進行しますので、お気軽にご参加ください。みなさまのご参加をお待ちしております。

 

読書会〈Okay.〉@SPBS TORANOMON

■ 日時:2024年3月23日(土)9:30-11:00(開場:9:15)
*店舗営業時間外のため、店内は読書会参加者のみに開放されます。
■ 会場:SPBS TORANOMON(東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー2F)[MAP]
■ 課題図書:『さびしさについて』(植本一子 滝口悠生 著/筑摩書房/2024年)
■ 参加費:1,000円(店内書籍全品5%OFFクーポン券つき)
■ 定員:5名(要予約。定員に達し次第、予約を締め切ります。)
■ 申し込み:虎ノ門店のInstagramX(旧Twitter)からDMをお送りください。(先頭に【読書会】と入れてください)
 

書籍について


『さびしさについて』
著者:植本一子 滝口悠生
出版社:筑摩書房
発行年:2024年
 

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