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- 【SPBS THE SCHOOL】変化の兆しを捉える 小さなメディアが今ぼくらに必要な理由。〜バーチャルとリアルを越境した世界で、身体感覚を取り戻すために〜 雑誌『255255255』刊行記念
コロナ禍によって加速した世の中のデジタル化。分散化。
当たり前だった景色、役割、意味合いが一瞬にして崩れるかもしれないという感覚。
まだ世界が変化の渦中にあるこの秋、雑誌『255255255』は、今“ここ”について、個々人が自らの視点と身体感覚に取り戻すべく創刊されました。あらゆる事象、事物において“確かなもの”が揺らぐ中、未来への手がかりとなるのは今“ここ”という地点に足をつけ、変化の兆しを捉える視点ではないか、と雑誌『255255255』の編集長である神谷憲司さんは問いかけます。
情報の最先端をいく“マスメディア”と呼ばれた時代を経て、
探さないと見つけられないほどの、“小さなメディア”になりつつある“雑誌”。
SNSやWEBメディアの台頭で雑誌が売れないと言われて久しい昨今、それでも年々、まるで目まぐるしく新陳代謝を繰り返す情報社会のスピードに抗うように、今までとは形を異にしたあらたな“雑誌”が増えてきているのはなぜでしょうか。その存在は何を捉え、記録し、あるいは巻き込み、これからの社会においてどのような役割を担っているのでしょう。
ご登壇いただくのは神谷さんの古くからの元同志であり、雑誌での連載も多く手掛けられてきたほか、インターネットにおけるコミュニケーションやメディアを観察しその新たな形を模索、表現するアートユニットとしてニューヨークを拠点に第一線で活躍中の「exonemo(エキソニモ)」千房けん輔さん。
情報も体験もコミュニケーションも、形を留めず流れていく世の中で、変化の兆しを捉えていくということはどういうことなのか。個々人の視点や観点、時代の価値を捉え編んでいくようなあらたなメディアの可能性について、デジタル、フィジカルといった両軸でお話を伺います。ぜひ奮ってご参加ください。
こんな方におすすめ
・世の中の情報のスピードに快感、もしくは不快感を感じている方
・SNSなどのサービスと社会と個人の関係について俯瞰して見てみたい方
・バーチャルとリアルが融合するこれからの時代の身体感覚について考えたい方
・現代における“雑誌”というメディアの可能性を探りたい方
・社会の変化を“メディア“の視点で捉えたいと考えている方
・雑誌『255255255』に興味のある方
ゲスト
千房けん輔(せんぼう・けんすけ)さん
アーティスト/アートディレクタ/プログラマ
1996年より赤岩やえとアートユニット「エキソニモ」をスタート。インターネット発の実験的な作品群を多数発表し、ネット上や国内外の展覧会・フェスで活動。またニューメディア系広告キャンペーンの企画やディレクション、イベントのプロデュースや展覧会の企画、執筆業など、メディアを取り巻く様々な領域で活動している。アルス・エレクトロニカ/カンヌ広告賞/文化庁メディア芸術祭などで大賞を受賞。2012年に東京よりスタートしたイベント「インターネットヤミ市」は、世界の20以上の都市に広がっている。2015年よりNYに在住。「Video Print」を標榜するNY発のスタートアップ Infinite Objects でアートディレクターを務める。
https://exonemo.com
■ 聞き手:
神谷憲司(かみや・けんじ)さん
雑誌「255255255」編集長 / 株式会社WHITE創業者
クリエイティブディレクター兼クリエイティブテクノロジストとして活動しながら、テクノロジーを起点とした新しい体験や製品・サービス開発に携わる。国内外の広告賞受賞歴も多数。2016年SXSW Interactive Innovation Awards VR/AR部門にて日本企業として唯一となるファイナリスト受賞。2015年にイノベーションデザイン会社WHITEを創業。数々の企業の新規事業の立ち上げに携わっている。
■ モデレーター:
西山萌(にしやま・もえ)
編集者/SPBSのスクール事業担当。
変化の兆しを捉える 小さなメディアが今ぼくらに必要な理由。
〜バーチャルとリアルを越境した世界で、身体感覚を取り戻すために〜
■ 日時:2020年10月16日(金)21:45〜23:15(21:40より開場)
■ 場所: オンライン(Zoom)
■ 申し込み:こちらのリンクからWEBチケットをご購入いただけます(イベント管理サービス・Peatixのページに移動します)。
■ 参加方法:当日18時までにPeatixページの「視聴ページ」内に掲載される参加URLよりご覧ください。
■ 教材:雑誌『255255255255』
■ 注意事項:
お客様都合によるお申込み後の返金はお受けしておりません。
また、書籍の配送は開催後となりますこと、ご了承ください。
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—255255255創刊によせて—
“The future is here, it’s just not evently distributed yet.” William Gibson
(未来はここにある。ただ、均等に配分されていないだけだ。ウィリアム・ギブソン)
*
今、私たちは変化の時代を生きている。
世界的な「デジタル化」「分散化」など巨大な変化の潮流を、コロナ禍が加速させる形で、世の中のありようが急速に変わりつつある。
世の中のありようが変化するにともなって、以前から私たちの身の回りにあったモノやコトもその姿を変える。いつもの居場所、当たり前だと思っていた役割、信じてきた意味。それらは、技術革新や災害などの環境変化によって、一瞬にして無くなったり、書き換えられたりすることもある。
変化には、こうした外的要因によって引き起こされるパッシヴなものだけでなく、モノやコトの当事者が意思の力をもって内から起こしていくものもある。モノやコトの今までのありようを否定するのではなく、光の当て方を変えることで新しい意味を見出し、次世代へそのモノやコトを引き継いでいくための変化だ。「光の当て方を変える」とは、古いラベル=旧来の意味の内側にある普遍の本質を掘り下げることで、意味を問い直すことである。
そのような自律的な変化とは、もともとそれが持っている本質的な価値を見出し、多様な価値観を未来につないでいくためのクリエイティビティであると言ってもいいだろう。
雑誌「255255255」は、そのような意志を伴った自律的な変化やその変化の兆しに注目し、それらを集めて伝えることで、未来への手がかりを届けていきたい、と考えている。未来は“ここ”にある。
*
“ここ”=雑誌「255255255」は、その名前を白を表すコードに由来する。白は、赤(Red)緑(Green)青(Blue)という光の三原色のそれぞれの最大値R255G255B255で構成される色だ。何もない色であるように見えて実は多様な可能性が詰まった色だったりもする白。多様な可能性を混ぜ合わせてそこから新しいものが生まれる、はじまりの色。「255255255」が目指すのは、多様な価値観を求めてクリエイティブに変化をつくろうとする人たちのための共同体、はじまりの場所になることなのだ。
255255255編集長 神谷憲司