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本イベントは、2025年10月11日(金)にSPBS本店で開催されたました。
期間限定でアーカイブ動画を販売中です。
*アーカイブ動画販売期間:2025年11月30日(日)PM23:59
*アーカイブ動画が視聴できる期間は、2025年12月31日(水)23:59までとなります。
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「誰だって、喜んで人生を手放したりはしないだろう。くたびれ果てて、元気をなくして。気力を使い果たして。疲れに疲れて。悲しむことにも疲れた体と心で人生を中断する。そうやって誰かがやめた人生を、私は生きていく。苦痛を感じながら、その苦痛に苦しみながら生きていく。」(本文より)
感情を吐き出す場所としてしか自分を見なかった母と、ものを壊し怒声を響かせる父のもとで、泣くことさえ許されなかった幼少期。
十七歳になって地獄のような家を出たとき、イ・ランさんがはじめにしたのは、「大声で泣く」ことでした。
暴力の飛び交う親戚や両親のもとで、長女気質の姉と障害をもつ弟とともに、血縁という地獄をサバイブしてきた彼女は、その苦しみのなかで、さまざまな感情に名前を与え、言葉を紡ぎ、歌にしてきました。
今年9月25日に刊行される『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』(斎藤真理子/浜辺ふう訳)は、ミュージシャンであり作家、エッセイスト、イラストレーター、映像作家として日本と韓国を行き来するイ・ランさんが、自身のこれまでとこれからを見つめた、日韓同時発売の自伝的エッセイ集です。
SPBS本店では、この刊行を記念し、トークイベントを開催いたします。
ゲストには、著者のイ・ランさん、そして本書の翻訳を手がけ、ハン・ガンやパク・ソルメなど数々の韓国文学を日本に紹介してきた翻訳家・斎藤真理子さんをお迎えします。
「これまでの家族」から抜け出した歩みや、「死」への憧れ、亡き友人や家族、二十年をともに過ごした愛猫ジュンイチの記憶、そして「これからの家族」へのまなざし――本作に綴られたそれらの思いを軸に、お二人にお話をうかがいます。
司会と通訳は、日本映画大学の教員で、イ・ランさんや斎藤真理子さんとも交流のある社会学者、ハン・トンヒョンさんにご担当いただきます。
▷ ゲスト
イ・ラン (Lang Lee)
1986年韓国ソウル生まれ。ミュージシャン、作家、イラストレーター、映像作家。アルバム『神様ごっこ』で韓国大衆音楽賞優秀フォーク楽曲賞を受賞。著書に『悲しくてかっこいい人』『アヒル命名会議』など。
斎藤 真理子 (さいとう・まりこ)
翻訳家。パク・ミンギュ『カステラ』(共訳)で日本翻訳大賞、チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』で韓国文学翻訳院大賞、ハン・ガン『別れを告げない』で読売文学賞を受賞。ほか、著訳書多数。
▷ 司会・通訳
ハン・トンヒョン(Han Tong-hyon)
1968年、東京都生まれ。日本映画大学教授(社会学)。著書に『チマ・チョゴリ制服の民族誌(エスノグラフィー)』、共著書に『平成史 完全版』、『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』など。
▷ 書籍について
『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』
著者: イ・ラン(斎藤真理子/浜辺ふう訳)
刊行:河出書房新社
ISBN:9784309209333
定価 ¥1,980(税込)
▷ 注意事項
・決済と同時に視聴リンクが送付されるため、購入後のキャンセルは承ることができません。あらかじめご了承ください。
・イベントの録画・録音は禁止となります。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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